大正13年(西暦1924)。
洋の文化がどっと押し寄せたこの時代。
吉原の『風月楼』にて女とむきあう男が一人。
『そういや面白い話をききんした』
『面白い話? なんです聞かせてくださいよ』
『昔はあったと言われる富士の御山の廓(くるわ)の話でありんす』
『富士の廓? そんなのきいたこともないな』
『血のような紅き月のかがやく夜。
富士のふもとに浮かびあがる遊郭がござんした。
そこは、たましい浮かばれぬ哀れな女どもの巣くう永久(とわ)の廓。
その名を樹海の廓と申しんす……』
遊女の怪談話を喜んだのは、男のつとめる出版社だった。
『面白いじゃないか。取材しておいでよ。
ちょうど真夏にはいるころだ取材費用も出すよ。行ってきなよ』
かくして男は富士のふもとに足を踏みいれる。
さてはて、この男の運命やいかに?
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もう少し詳しい情報が知りたい方はブログにて
http://nekonyoubou.blog58.fc2.com/
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洋の文化がどっと押し寄せたこの時代。
吉原の『風月楼』にて女とむきあう男が一人。
『そういや面白い話をききんした』
『面白い話? なんです聞かせてくださいよ』
『昔はあったと言われる富士の御山の廓(くるわ)の話でありんす』
『富士の廓? そんなのきいたこともないな』
『血のような紅き月のかがやく夜。
富士のふもとに浮かびあがる遊郭がござんした。
そこは、たましい浮かばれぬ哀れな女どもの巣くう永久(とわ)の廓。
その名を樹海の廓と申しんす……』
遊女の怪談話を喜んだのは、男のつとめる出版社だった。
『面白いじゃないか。取材しておいでよ。
ちょうど真夏にはいるころだ取材費用も出すよ。行ってきなよ』
かくして男は富士のふもとに足を踏みいれる。
さてはて、この男の運命やいかに?
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