魔法のプリンセス ミンキーモモ 夢を抱きしめて

ep.45 天才になろう!

时长:24m / 首播:1992-08-26
優しい少年クリス。だが、息子を天才にするため、盗み集めた5つの指輪をはめ、独裁者に変貌してしまう…。

吐槽箱 1

#1 - 2024-7-30 12:40
(私気分悪帰)
小西川+首藤,強強聯手。
 45話「天才になろう!」は、天才になって世界征服を夢見る少年のエピソードだが、最初は、子供を天才にしたい教育ママの話だけのつもりだった。
 このエピソードは、「海モモ」の10年前、「空モモ」に続くように『クリィミーマミ』という魔女っ子ものがあったが、その文芸担当や脚本も書いていて僕の知人でもあった小西川博氏に、「海モモ」の頃は脚本家を辞めて他の仕事をしていたにも関わらず、無理を言ってお願いし、忙しい仕事の合間に少しずつ書いてもらっていた。
 当時、小西川氏にお子さんが誕生して、父親として子供への気持ちを実感していると思ってお願いしたのだが――小西川氏も、『ミンキーモモ』の脚本を子供へのプレゼントにしたいという気持ちもあったのだろう――ねばり強く、時間を見つけては少しずつ書いてくれていた。
 だが、教育ママの情熱で天才になっただけでは、1990年代の子供が見る「夢」にそぐわなくなっている気もした。
 そこで、子供が天才になってほしい親の情熱を利用して、世界征服を夢見る少年という要素を付け加えた。
 本来なら大人になりたくない子供が多くなっている時代である。
 世界征服をするなら、大人を操って、自分は子供のままでいながら、目的を果たす天才少年という設定も考えたが、それを入れると、ストーリーが複雑になり、元々のテーマである教育ママの子供へ対する情熱という要素が薄まってしまうので、大人を利用して世界征服という部分は使わない事にした。
 この脚本は、発注から完成まで半年以上かかり、海モモの中では、最も時間のかかった脚本になった。
 脚本とは全く別の仕事をしながら、完成までたどり着いた小西川氏のねばり強さには、今でも感謝している。
 その他にも、1990年代の、子供の「夢」をテーマにしたエピソードはいくつも考えた。
 しかし、どんなに明るく装っても子供たちの未来……つまり21世紀……が、20世紀よりも希望と夢にあふれた世界になりそうに僕には思えなかった。